で、本当にあなたは1940年代生まれになりたいですか?

現代を70代とか80代で迎えられてる世代の方々は、世代間格差を嘆く人たちからしばしば「勝ち組世代」や「逃げ切り世代」と呼ばれます。確かに日本政府や自治体の彼らに対する年金などの社会保障は私も手厚いと思います。この主張をする人は現代の40歳前後以下の人に多いようです。でも、私は生意気にもちょっとこう言いたいのです。

 

で、あなたは1940年とか50年とかに生まれたかったですか?」

インターネットはありません。ていうか今みたいなコンピュータがありません。一般人が手にできるのってリレーとか真空管とかだったのかな? スマホなんてもちろんありません。今なら治療可能もしくは長期間生存可能な病気にかかって命を落としていたかもしれません。学校や会社では今よりずっとめちゃくちゃな精神論がまかり通っていました。街は今よりずっと不潔で娯楽も酒とか女しかなくて、反社会的勢力の人たちが大きな顔をしていました。例えば私のような性的少数者はどうしようもない変態として冷遇されていました。あなたの青春時代をそんな中で本当に過ごしたかったですか?

 

これを書いている私は1984年生まれです。MacintoshPC/AT互換機と同い年です。Windows95の発売の熱狂をいまいち意味がわからずテレビでぼーっと見てた子供でした。2000年前後生まれの若者への羨ましさはなくはないですが、自分はそんなに悪い時代に生まれてはいないんじゃないかと思ってます。

 

別にFACTFULLNESSに影響されたわけではないのですが(ちょこっと読みましたが)近現代の先進国は概ね進歩史観で捉えていいんじゃないかと思ってます。

日本の世代間格差・不公平は是正が必要なレベルにあるとは私も思います。ですが、テクノロジーの恩恵や社会の多様性に対する態度について考えればむしろ後の世代のほうが生まれ得な部分はあるはずです。

 

もう若者とは言いにくくなっている私に上から目線でそんなことを言われたくない若い人も多いかもしれません。ですが、繰り返しますがおそらく人類は間違った方向には進んでません。現在を、そして未来を楽しんでください。