東京に行ってみて感じた「心地よい無関心」

先週末、放送大学の学位授与式に出席するために2泊3日で東京に行ってきました。
この歳にして初の東京になりました。今どき30代で東京に行ったことがない人っていうのも珍しいと思いますが。基本西日本っていうか中四国で生きてます。ちょこっとだけ北海道に飛行機で行ったことあり。

そこで感じたことを少し記しておきたいと思います。ええと、プロフにも書いてあるように、私は性同一性障害の診断を頂くためにジェンダークリニックに通っていて、遠出した時ぐらいは女性の格好で過ごしたいと思う人なのです。
そういうわけで、式や祝賀会含め東京にいた時間の大半を女性の服を着て過ごしたりしました。そこで思ったこと。
「人が多いんだけど、ほとんど自分なんて見てない! 視線が痛くない!」
というのが一番印象的でした。

文化人類学者のロビン・ダンバーさんという先生が提唱した概念に「ダンバー数」というものがあります。これは霊長類の脳の大きさと平均的な群れの大きさに相関関係を見出して、平均的な人間の脳の大きさから計算すると、親しい人間関係を営めるのは150人前後ぐらいではないかというものです。(専門外ですしWikipediaパクリまくりの説明ですみません)
で、ここから少し論理が飛躍するかもしれませんが、都市の人波というものは、現代人の処理能力を大きく上回っているのではないでしょうか? だからもちろん、親しい150人とかそのくらいの人間以外はあまり目に入らないのではないでしょうか。
とかいうトンデモ仮説は置いておいたとしても、ぶっちゃけ「変な人」の数が田舎と都会とでは違いすぎるんだと思います。東京圏の人口の多さってうんざりもするんだろうけど、私のようなマイノリティにとってはかなり息がしやすい部分があるように感じられました。

と言っても私は主に経済的な理由で四国の実家に当面身を置かせて貰うつもりですが、いい経験をしたんじゃないかと思います。都会と田舎、一長一短だと思いますけれど、僅かな間でしたが都会の懐の深さのようなものを感じた時間でした。